Fol. VIII — Guides
賃貸の原状回復前にAIで部屋をシミュレーションする方法
2026年10月4日 · 5 min
退去が決まったら、まず「記録」から始める
賃貸の退去手続きで揉めるのは、たいてい原状回復の範囲です。経年劣化と自分の過失の区別は口頭では決着しません。入居時の写真が残っていれば強い味方になりますが、撮り直しが効かないのが退去日です。部屋を動かす前に、今の状態を丁寧に撮っておきましょう。壁に正対して部屋の一角がフレームに収まるように、昼の光でフラッシュなしで撮るのが基本です。窓を背景にすると逆光で壁のシミや穴が見えなくなるので、窓は横に置くこと。広角の歪みは後の比較の邪魔になるため、標準画角で撮るのが確実です。
シミュレーションは「次の部屋」のための下見
原状回復というと「元に戻す作業」ですが、AIのプレビューを使うと、このタイミングを次の住まいの計画に転用できます。いまの部屋の写真を1枚残しておけば、家具の配置や色味を変えた姿を後から何度でも試せるからです。引っ越し先が決まる前に「自分が落ち着くのはどんな部屋か」を言語化しておくと、部屋探しの条件がはっきりします。専有面積の数字よりも、床の色・壁の明るさ・影の入り方で住心地の印象はかなり変わります。いまの部屋で暮らしやすかった点を写真から拾い出す作業は、次の間取り図を読む訓練にもなります。
スタイルの比較は同じ写真で行う
プレビューを試すときのコツは、1枚の写真を固定して、スタイルだけを差し替えることです。写真が変わると条件も変わってしまい、比較になりません。Natural Wood と Modern Minimalist を同じ写真に当てはめると、同じ間取りでも部屋の広さの見え方が違うことに気づきます。木の温かみが強いと落ち着きが出て、ミニマル系は空間に余白ができます。3〜4スタイルを並べたときに自分がどこへ目が行くかで、好みの軸が「色」なのか「素材」なのか「物量」なのかが見えてきます。この軸は次の部屋の家具選びにそのまま持ち越せます。
- 退去日の前に、部屋の四方から正対で撮影しておく(敷金精算の証拠にもなる)
- 原状回復の範囲は契約書と国土交通省のガイドラインで確認する
- クリーニングやクロス張替えの請求は、明細の内訳を見せてもらって妥当か判断する
- いまの部屋の写真で「持っていく家具」「手放す家具」を仕分ける
荷造りと撮影は同じ日に
荷物を減らしてからの部屋は、正直あまり参考になりません。生活していた状態の写真こそ、自分の暮らし癖が写っています。物がどこに集まっていたか、どの時間帯にどの窓辺を使っていたか。次の部屋で「今度はこうしたい」という修正案は、生活感の残る写真から作るのが確実です。梱包を始める前に1枚撮っておくだけで、あとから何度でも試せます。
敷金精算の基準は管理会社ごとに異なります。クリーニング費用の負担範囲は、退去案内が届いた時点で確認しておくと安心です。
引っ越しの荷造りが始まる前に、いまの部屋を1枚撮って Roomakeのワークスペース でいくつかスタイルを並べてみるのも、いい区切りの付け方です。